そう言って睨むと男二人は押し黙る。

「アホらし。行こうぜ!」

「お、おぉ。」


最後に私の横を通っていく二人を睨んでおいた。


「ごめんね。・・・凜。」


沈黙の中、先に口を開いたのは私に抱きついたままの百合だった。

私が怒ってると思ったんだろう。

声が少し震えている。


「ありがとうの方が嬉しい。」


私は柔らかい声で百合に話す。


百合は腕を回したまま私を見上げ


「ありがとう!凜!」

花が咲くように笑った。


「うん。
頼むから・・・もう心配させないで。」