「ねぇ、結果どうだった？」
「まだ見てないよ〜！」
今日は、休み明けテストの順位が貼りだされる日だ。あのテストをした日から、1週間経っていた。その結果を見ようと皆が早く来ている。だから、いつもよりも廊下は混んでいる。
「あっ！あの子たち来たよ！」
「ホントだ！」
「美人で頭いいなんて羨ましい…」
「早く道開けないと！」
私達が行くと、スッと道が開いた。
「どうして、皆に避けられるの？」
「順位を見れば分かるよ。」
1位 白波 時音 500点
「ウソー！信じらんない！」
「時音、いつの間に勉強したんだよ…。前までクラスで1番悪い成績だったのに。」
「入院してる時に、塾の先生が来て教えてくれたからかも。」
「誰〜？私も教えて貰いたい！私なんか、順位真ん中だったよ！」
「叶 要先生だよ！」
それを口にした途端、廊下がシーンとした。
「時音は記憶ないから分からなかったかもしれないけれど、要先生といえば日本で知らない人は居ないぐらい有名な人だぞ？」