「忘れたくない、大事な記憶ってたくさんあるじゃない?でも、覚えときたい記憶ほどもろくて忘れてしまう。だから日記にして覚えとくんだよ。」
なるほど!と思った。記憶を失くした時音にとっては、どれほど記憶や思い出が大切なものががわかるからだ。
「やってみる!」
その日の夜から、時音は書き始めた。題は

『日記〜記憶のパズル〜』

今の時音は、記憶のパズルをしているからだった。なぜなら、パズルのピースを1つづつ当てはめるように、1つづつ記憶を思い出して行こうとしてるから。
時音は、今日の日記をつけるとベッドに潜り込んだ。