「それに何よ?あんたみたいなチャラそうな奴信じられるわけないじゃない!」
でも、やっぱり。
「時音の幼なじみで、付き合ってたんだよ。」
「それの証拠は?」
「クローバーのネックレス。お守りにってプレゼントしたんだ。」
女は呆気にとられた顔をしていた。
「そっか。疑ってごめん!私も時音の事が心配でしょうが無いんだよね。私、美花。よろしく」
右手を差し出してきた“美花”はニッコリ笑った。感情がコロコロ変わる奴だと思った。さっきは怒って、今度は手を差し出してきて。でも、こいつといれば時音と一緒にいる事ができる。
「あぁ。」
そして、手を握った。
「私さぁ、時音と同じ白波の家に住んでるんだ。」
「白波の家?」
時音の家族はどうなったんだ?
「親が居ない子が入る施設だよ。雪斗も居るから、来てみれば?」
親が居ないと言う言葉に引っかかりながら、今の時音を知りたいと思いOKを出した。今、いったいどうなっているのだろうか?時音と離れて少ししか経っていない、なのに…。どうして?