「どうした?」                  
秋は凄く心配した顔だった。今までこんな事なかったもんね。                      
「今週の金曜日、アメリカに引っ越すことになったんだ。ごめんね、一緒に映画行けないくて。」    
ずっと我慢してたのに、涙が私の頬を伝った。    
「そっか。でも、時音なら大丈夫だよ。向こうでもやっていける。」                   
秋はそう言って、私を抱きしめてくれた。すごく胸が暖かくなるのを感じた。               
「木曜日、時音の家行ってもいい?」        
「良いけど、どうして?」  
私の質問に笑って返すだけで、何も教えてくれなかった。                       
家に帰った私は、あと4日で出て行く自分の部屋を見て引っ越し作業頑張ろうと思った。         
                         
次の日からは、本当にドタバタしてアメリカに荷物を送り終わったのも水曜日の夜遅くだった。お父さん、早く言ってくれれば良かったのに…とつくづく思う。  
だけど明日は、秋が家に来るからおしゃれしとかないと!そういえば何時に来るのか聞いてなかった!メールしておこう。                   
『明日は、何時ごろ来る?』            
ピロン♬♬                    
『10時くらいでも良い?』          
『もちろん』