次の日、宮崎さんが全く知らない女の人を連れてきた。
「鈴ちゃん、やっぱり家族は1人も見つからなかったの。ごめんね。それでセンターに行くためにセンターのヤマモトさんに来てもらったから。」
宮崎さんはとても申し訳無さそうに言っていた。
「私は山本 彩と言います。まずは名前を教えてくれる?」
山本さんは優しそうな人だと思った。
「仮なんですけど、鈴音です。鈴に音と書きます。」
「血液型は?」

血液型?

私の?

「あぁ、B型です!鈴ちゃん記憶失くしてしまってるので!」
また頭が痛くなる前に宮崎さんが答えてくれた。こういう時に代って言ってくれるのはすごくありがたい。
「そうでしたね!ごめんね鈴音ちゃん!」
「いえ、全然気にしないで下さい!」
こんな事はしょっちゅうあった。だから鈴音は慣れっこになってしまっていた。
「そうそう!ちょうど2週間前に雪斗くんって言う男の子がセンターに入って来たんだけど、