「鈴ちゃん、今日は高校2年生のドリルやってみようか?」
「はい!」
今私は、自分が何歳なのか調べている。先生は病院の近くにある塾の要(かなめ)先生に教えてもらっている。

「先生!こっから先がさっぱり分かりません!」
「OK!これで君が何年生かが分かったよ。高校2年生だ。今はちょうど夏休み真っ最中だから、勉強に遅れずに学校に通えるよ。じゃあ、担当のお医者さんに伝えてくるからゆっくりしててね。」
そう言って要先生は出て行った。

何で勉強の記憶は覚えてるんだろう?

これは鈴音の本当の疑問だった。