すばるくんは信じれば良いなんて言うけど、私には出来ない。

記憶をなくす前も人を信じる事が出来なかったんだから…。

毎日、夢にうなされる。私は、犯罪者。

手首にカミソリを当てて血を流せば、その穢れも流れていくのかな?

毎日毎日、胸が苦しい。息ができない。

自分を傷つけたその痛みで忘れられるだろうか?この苦しみが。

僕達は息を呑んだ。赤裸々に綴られた言葉が、姉ちゃんの苦しみを物語っていたから。
「手首のリストカットはオーディションの次の日、撮影が全て終わった後、授賞式の後に時音がしたんだ。俺、勘違いしてた。時音は死にたいんだと思って、生きるように励ましてきたのに…。こんな思いだったなんて。」