君の視線の先には…。

女の人達に囲まれている千里を見つめながらやっぱり千里はモテるなぁなんて呑気に考える



ふと千里が顔を上げてこちらを見た。そして、私に手を振って駆け寄ってきた



「来たなら、声掛けろよ」



『いや、…、声掛けづらくて…』



視線をちらりとさっきまで千里がいた場所に向ける



女の人達がこちらを見ていてふいっと何も見なかったことにした



「おい、京香?行くぞ?」



手を私に差し出して私の手を繋いだ千里



慣れてなくて、頬がどんどん熱くなっていくのを感じた



手をひかれて近づいた距離。耳元でつぶやかれた声


「京香、まじで可愛い」