『僕ね、黒崎さんのことが大好き。


僕と付き合って?』



ふわふわでわたあめのような笑顔の男の子、通称『わたあめ王子』。

大きなたれ目でまっすぐ見つめられ、言葉が出なくなる。


『えっ、と…』


『あ、黒崎さん、


僕、返事はイエスしか受け付けてないから。

いい?』


ずいっと可愛い顔が近付く。


『へ…あ、はい!よろしくお願いします…?』


『うん、黒崎さんいい子ー』


満足そうに私の頭をわしゃわしゃと撫でるわたあめ王子。


思わずはい!って言っちゃったけど…


『じゃ、これからよろしくね?』


乱れた髪に軽く口付けられる。


『わ、わわわ…!』


わたあめ王子…ただふわふわしてるだけの男の子じゃなさそうです。