「くしゅんっ」



歩いていると瑠璃がくしゃみをする。



「お前、俺のカーディガン着てたくせに風邪ひいた?」


「んー。別に風邪じゃないよ」


とか言いつつも顔が若干赤い気がする。



「熱だすなよー。俺が朝起きれなくなる」



なんて言ってみるけど、ちゃんと瑠璃の体の心配はしている。
コイツすぐ熱出すからな。



「もうっ」


「とにかく今日は21時のなしな。寝てろ」


「やだ。やるもん」



珍しく駄々をこねる。
どうしてこんなにもあんなヒントの出し合いなんかしたいんだか。
俺に好きなやつなんていないのに。



「しゃーねーな。暖かくしてこいよ」


「うん!今日のヒント考えとかなきゃ」


「考えないと思いつかねーのかよ」



ポンポン出てくるもんだと思ってた。
それは俺が瑠璃の特徴を言ってるからか。
瑠璃のことなんて多分知り尽くしてる。

だからかな。
俺が知らないことがあるのが嫌で、瑠璃の好きなやつを無性に知りたい。