君を想うたび胸が苦しくて






新学期が始まってからも先輩は
毎朝校門前にいてくれた。


そして、私に『おはよう』と言ってくれる。


それが日課になっていた。


だけど、今日はそれどころじゃなくて
毎年恒例の風邪をひいてしまった。


「ゲホッ、ゲホッ…、」


熱も高くフラフラするし
とにかくしんどいの一言に限る。


最近はお母さんまでもが帰ってこなくなってしまった。

帰ってきた時は生活費を置いて行くだけ。



── ピンポーン



インターホンが鳴った。

誰が来たんだろう…、確認する余裕もなく
玄関に行って開けた。