『だれ?』

「は?王女ってあんたなの?」

『そうですが………もしかして哀川結衣?』

「そうだけど……最悪。よりによってお嬢様じゃん」

「なにか困ることがあるの?」

「お嬢様だからさ~自分が上で命令する立場って思ってるから、私たちの言うことを
 聞くとは思えないし」

『さっきからこそこそと何を話しているのかしら王女の前だというのに礼儀の一つもないのかしら』

「ゴメンね~ちょっとお話ししたいことがあってね~。ちゃんと国民の要望聞いてる?」

「ここに来るまでの街の様子を見てるとね、昔に比べて市場に出てる店の数が少なくなってるし
 空気が汚いし、植物の数も少なくなってるし、散々だよね」