…好きか?


「ずっと…
 『ゼンが好き』って言ってた…」



あんなに一途に想い続けてる彼女を
傷付けたのはアタシだ…


そんなアタシに
彼女を救える?
何かしてあげられる?


そんなの本当に
“偽善者”って言われても
仕方ない。



「副会長さん
 まだ保健室で休んでいると思うから
 ゼンが行ってあげな。
 きっと喜ぶよ」



逃げるように
ゼンに押し付けてしまった――


でも本当に
アタシが行くよりゼンの方が
喜ぶはずだから。



それなのに…



「行かねぇよ」



ピシャリとシャットアウトするように
拒絶の言葉が即答で返ってきた。