最後の言葉は相馬くんの目を見て言えなかった。 だって、私には胸を張って“相馬くんの彼女です!”って言える自信がないから。 「もも、こっち向いて」 「相馬く──」 「ももは俺の彼女だろ?」 「っ」 “彼女” 耳元でささかれたその甘い言葉に一瞬息が止まった。 「俺はももと二人っきりでクリスマス過ごしたい」 耳に触れた熱い吐息に身体がびくんと飛び跳ねて。 「相馬くん……」 ギュッと強く抱きしめてくれる優しい腕に涙腺がゆるんだ。