「ちょ、」
そんな私の頭に急に襲ってきた重力。
息苦しさに顔を上げれば、目の前に純也の鎖骨が見えて。
「ちょ……」
すぐに抱きしめられているのだと理解した。
やだっ……!
普段はべつに嫌でもなんでもないけれど、好きな人の前で他の男の子と抱きつく気にはなれない。
すぐさま純也の胸元を押し退けると、
「帰るぞ」
案外すんなりと身体を離してくれた純也。
けど、純也はすぐに私の手首をつかみ、歩き出した。
抵抗しても離してくれないというのは長年の付き合いでわかっている。
だから、そのまま大人しく着いていくことにした。


