あの、時……。 思い出すのは公園での出来事。 あの時の、誉くんの言葉。 「華恋ちゃんには立派な弁護士になって欲しい」 「誉くん……」 「だから、俺が傍にいたらダメだって思った」 「ほま……ゴホッゴホッ」 「華恋ちゃん」 せき込む私に伸ばされた誉くんの左手。 その手は私の前髪を掻き上げたあと頭へと移動し、優しく撫でてくれる。 心地良いその温もりに、段々と呼吸が落ち着いていく。