みんなが帰ったあともアルバムを眺めいた。
みんな楽しそうで、すごくキラキラしていた。
自分がとったとは思えないほど綺麗だった。
_______________カサッ。
「え…、」
落ちてきた封筒。
中は手紙。
《記憶をなくした私へ》
今戸惑っていますか?
大丈夫です、晴くんたちはみんな優しいです。
だから安心してください。
お父さんやお母さん、お兄ちゃんにはあなたが知りたいと思ったらなんでも話すよう頼んでいます。
知りたかったら聞いてください。
あとはあなたに任せます。
私はもともと人生が短くそれを延ばしたに過ぎません。
だから、残り何年生きられるかわかりません。
私は記憶よりも晴くんたちといることを望みました。
あなたにとって辛くても、私にとっては幸せです。
きっと、晴くんは、晴くんたちは私を幸せにしてくれます。
受け入れてくれます。
残りの人生、思う存分楽しんでください。
あなたの幸せが、私の幸せとなるでしょう。
「優しい人だったんだ…」
同じ人間とは思えない。
ましてや、もとは私だったなんて。
こんなにもあとのことを考えてくれる。
「…あれ、まだ何か…」
封筒にはまだ紙が入っていた。
それは…………、
「写真だ」
四人で写ってる写真。
それと、晴くんとのツーショット。
恥ずかしそうに目をそらす写真の中の私。
晴くんも少しだけ頬を赤らめて。
「ふふ、晴くんの言った通りこの二人は付き合ってるんだ」
でも、これは私じゃない。
晴くんが好きなのは私じゃない。
そう思うと悲しい。
私は一体誰で、なんなんだろう。
御園 彩月は写真の中の優しい女の人で、今病室で座っているのは誰なんだろう。
虚無感。
孤独感。
その日の夜、誰もいない病室が、とても怖かった。

