「彩月っ!!!」
お兄ちゃんが駆けつけてくれた。
ちょうど、手術と決めてから三日後だ。
お兄ちゃんにも伝えてから先生に言おうと思って。

「本当に、忘れるのか?」

そこが心配で仕方がないみたいだ。
せっかく友達ができたのに、と。

「大丈夫、出来ることはやっておくから」

絶対忘れさせない。
忘れたとしても、思い出は取っておく。

その為に、そこの三日間、写真をアルバムに詰めて、今までのことを書いて。



「忘れないよ」



今までの記憶は残ってるから。