全ての記憶を《写真》に込めて


「お前、許さねぇからな」

普段の晴くんが使うような言葉じゃなくて、正直驚いた。
でも、頭が朦朧としているので上手く働かない。

「うっぜぇなぁ!なんだよ、その目」
どけ、キリュウ、と晴くんのマネージャーを退ける。

「…っ!晴くん、逃げ、」

「彩月置いて逃げないから、オレは別に暴力振られても平気だからさぁ」

そんなわけない。
誰も暴力に慣れる人なんていないよ。
痛いのは誰だって嫌だよ。

いつの間に、腕の紐が解けてたんだろう。
晴くんが解いてくれたのかな。


もう1人の、マダラメとはいう人が何か黒いものを振り上げる。



「晴っ!!」

翔くんの声が聞こえた。
いち早く気づいたみたいだ。

焦る。


「ナイフじゃないなら、避ける必要も無いよねぇ」

余裕そうに。
でも、晴くんたって怖いはずだ。

それでも晴くんは私の前にいる。




「晴くん……っ!」


咄嗟に体が動く。


「なっ……」


「マダラメ!!」


地面に叩きつけられる私の体。


「彩月っ!!」


晴くんが押した反動で尻餅をつく。