「……痛っ」
目が覚めると、自分の部屋にいた。
手が縛られてる。
「おはようございます」
「だ、誰…」
フードを深くかぶっていて、よく顔が見れない。
「覚えてないんですね、やはり」
覚えて、ない……?
「なに、するの…、なんで」
「私の目的は貴方を捕まえることですけど、マダラメの目的は貴方を捕まえて両親から金を奪うことですね」
マダラメ?
もう1人、仲間がいるの…?
「お母さんたちには何もしないで…、お願いだから……っ」
「私はしませんよ、手を汚すなんてね」
まぁ、同じようなことしますけど、と愉快そうに笑う。
何でこんなことになるの。
怖い。
涙が溢れる。
「泣かないでくださいよ、別にまだ何もしてないでしょう」
「嫌だ、離して…っ」
近寄ってくる男。
そして、手を伸ばしてくる。
「い、いやぁ……っ、さわ、らないで…」
頬に触れられる。
気持ち悪い。
嫌だ。
この感触知ってる。
「あの時も、一番最初は私を拒絶しましたね」
「…嫌だ、もうやめて」
「貴方が私と一緒に来るのならやめます」
「嫌…」
「明日まで待ちますよ」
それまで、私はこのまま…?
お母さんとの約束があるのに。

