帰り路。
茉莉ちゃんと翔くんと分かれた後、二人きりで帰る。
緊張してしまう。
「あ、ねぇ」
「は、はい!」
「そんなに緊張しなくていいのに」
「えへへ、なんか、恥ずかしくて」
「まぁ意識してくれて嬉しいんだけどさぁ」
目を細めて微笑む晴くん。
一番はじめに出会った頃のように、ちゃんと自分を出して笑ってくれることが多くなった。
いや、ほとんど自分を出してくれるようになったと思う。
「いつから、嘉月さんいないの?」
「えっと…、明日まで家にいると思うよ」
「嘉月さんがいる間って、変な贈物来てないよねぇ」
「え、服…?来てないよ」
「そっか」
最近来てないってことはもうやめてくれたのかな、とか思ってた。
お母さんの服は一週間に一度の頻度で届くけど。
「まぁ、何かあったらすぐ相談しなよぉ」
どんなことでもいいからさ、と横でつぶやく。
「うん、大丈夫だよ 多分相手は私の事忘れてるんじゃないかな?」
「それだといいんだけど、もしもの話ねぇ」
「分かった、ちゃんと言うね」
そして、家の前まで送ってもらった。
「あ、嘉月さんのに付き合ったってこと言う?」
「お、お兄ちゃん許してくれるかな…」
「もし許さなかったら俺と別れるの?」
「絶対に別れない、お兄ちゃんを説得してくる」
すると、きょとん、とした顔の晴くん。
「え、どうしたの?」
「いや、彩月がそこまで考えてくれてたなんてねぇ」
「わ、私だってちゃんと考えてるよ」
「ま、応援してるからさ いざとなれば俺も嘉月さん説得しに行くし」
じゃあね、と晴くんから手を振ってくれた。
今まで私からだったのが、晴くんから。
そこがまた凄く嬉しい。
「また明日!」
大きく手を振る。
また明日が楽しみだなぁ。

