「あっ、晴くん!」
「うわ、何でいるの」
翔くんが言った通りすぐ現れた。
あ、バレたらストーカーできない。まぁ、いっか。

そして、カメラをかまえファインダーに目を通すと、いきなり真っ暗になった。
「うわっ、え、壊れた?」
「はぁ、正面から撮ろうなんて勇気あるよねぇ」
ファインダーを手で覆われて見えなかったんだ…。びっくりした。

「あっ、晴!服にゴミついてる」
と、翔くんが言うと晴くんが下を向く。
ん?ゴミなんてついてないような……。
「ほら、真宮くんが作ってくれた機会だよ〜、写真写真」
茉莉ちゃんにこっそり囁かれる。
そ、そういうことだったのか。
シャッター音を消して、晴くんをファインダー越しに見る。

「どこについてるの、翔」
「あ、俺の見間違いだったわ」
「はぁ?」
えへへ、気づいてないみたい。
「で、あんたは俺を撮ったよねぇ」
「えっ、バレてる!?」
私よりも翔くんが驚いてる。な、なんでバレたんだろう。