全ての記憶を《写真》に込めて


午後からの授業は、特に何事もなく進んでいった。
まぁ、いつも通り翔くんが休み時間に来て、私が写真を撮って、茉莉ちゃんと話して。



「あ、俺先生に呼ばれてるから」
そういって、離れる晴くん。

「彩月、晴くん追いかけてみる?」
最近こっそり写真撮れてないでしょ、と悪戯っ子の笑みを見せる茉莉ちゃん。翔くんも立ち上がり腕まくりをしてやる気満々だ。
腕まくりする意味はよく分からないけど。

「じゃあ、ちょっとだけ、ね」
邪魔しちゃったら悪いし。
大事な話だったらなおさらだ。