全ての記憶を《写真》に込めて


翌日。
八時頃に目が覚めた。
「ふぁあ、ふ………まだ寝れる…………」
だけど、カーテンから漏れる陽の光が夏でもないのに主張してきて眩しい。

「んんぅ、……はぁ、よし今日も頑張ろう!」

大きく伸びをしてから着替えて洗濯物を片付ける。
すると、インターホンの音が私だけの空間に響く。
あの日以来、玄関に行くのを躊躇している自分がいる。
だけど、宅配便の人かもしれない。

恐る恐る近づくと、
「あれ?御国さんのところ今日午前休みだったはずだけどな………」
聞こえたのはいつもの宅配便の人の声。
「あ、いますよ!」
外へ出ると案の定、宅配便の人が荷物を持っていた。

「あぁ!御国さんおはようございます」
「おはようございます」
「これ今度はなにか重いんですけどいつもと違うものですかね?」
と言ってもまだ見てないんでわからないですよね〜、と笑う宅配便の人。

「では、お気を付けて」
「はい!お気遣いありがとうございます!」



「なんだろう」
渡された箱は言われた通り少し重い。