僕の親友に連絡をすれば助けに来てくれる可能性がある。彼は僕の事情を理解してくれているし、携帯電話はズボンの右のポケットに入っている。
北校舎3階の第二図書室で作業をしていることも事前に伝えている。それに今日は彼も用事で学校に残っている。彼さえ気付いてくれれば、きっと状況を理解して助けてくれる。
―――嗚呼、神様、どうか僕をお救い下さい。
僕の背中と本棚の間にスペースがあることを手探りで確認すると、多少の距離感を保っている女性に気付かれないように、ゆっくりとズボンから携帯電話を取り出す。第二図書室は、ただでさえ薄暗い。こればかりは凄く都合が良い。
不運ばかりではなかった。このチャンスを掴まないと、僕の身が非常に危険である。そして、女性の視線に注意を向けながら、指紋認証で携帯電話のロックを解除し、彼の番号を電話履歴から探し出し、通話のボタンを押そうとした、その時だった。
先程までの頬を赤らめてうっとりとしていた女性とは、別人のような鋭い視線を僕の右手へと向けていた。甘ったるい媚を売るような声色から一変して、ドスの効いた低い声で女性は僕との距離を縮めて耳元でそっと呟く。
「ねぇ、何してるの?携帯電話じゃなくて、あたしのことを見てよ。」
「・・・痛っ!?」
北校舎3階の第二図書室で作業をしていることも事前に伝えている。それに今日は彼も用事で学校に残っている。彼さえ気付いてくれれば、きっと状況を理解して助けてくれる。
―――嗚呼、神様、どうか僕をお救い下さい。
僕の背中と本棚の間にスペースがあることを手探りで確認すると、多少の距離感を保っている女性に気付かれないように、ゆっくりとズボンから携帯電話を取り出す。第二図書室は、ただでさえ薄暗い。こればかりは凄く都合が良い。
不運ばかりではなかった。このチャンスを掴まないと、僕の身が非常に危険である。そして、女性の視線に注意を向けながら、指紋認証で携帯電話のロックを解除し、彼の番号を電話履歴から探し出し、通話のボタンを押そうとした、その時だった。
先程までの頬を赤らめてうっとりとしていた女性とは、別人のような鋭い視線を僕の右手へと向けていた。甘ったるい媚を売るような声色から一変して、ドスの効いた低い声で女性は僕との距離を縮めて耳元でそっと呟く。
「ねぇ、何してるの?携帯電話じゃなくて、あたしのことを見てよ。」
「・・・痛っ!?」
