君の見ている世界は

帰り道の古い木造住宅が並んでいる道沿い。

そこに、生い茂っている木で隠れてほとんど見えなくなっているが、人ひとり通れるぐらいの細い道があった。

「なにこれ…」

看板も何もなく、今まで本当にあったのか?と疑いたくなるが、まぎれもなくここにある。

こういう時、人間の好奇心って不思議だ。

邪魔にならないよう道の端に自転車を停めて、そっと道に近づく。
木を手でのけながら見ると、奥に結構続いているようだった。