「……以上となります。よろしいですね?」

「えぇ、大丈夫よ。もう下がってちょうだい」

「かしこまりました」



これからのスケジュールを聞かされるだけでもうぐったりな私は、とりあえず彼に下がってもらう。


が。


「あ、待って賢木」

「はい?」


いいことを思いついた私は彼を呼び止めた。



「英会話までまだ時間があるわよね。少し寝るわ。だから、椎名を呼んで?」

「椎名を?」


ニコリと笑って私は李樹の名前を口にする。


何かを察したらしい賢木は、「かしこまりました」とフッと笑った。