*** 「お嬢様」 「り、き?」 今、私の目の前には李樹がいて、場所はどこかの部屋のスイートルーム。 一体何が、どうしてこうなっているのかが分からなくて、私は目の前の状況を理解するので精一杯だった。 「李樹…、だよね?…待って、私今全然意味わかんなくて…っ」 あぁもう、情けない。 何故かは分からないけど、涙まで溢れてきた。 けど、次の瞬間。 ─────ギュッ 「彩葉」 「…っ!」 安心する温もりに包まれて、大好きな声が耳元で聞こえて、すごく幸せな感覚に襲われたのだけは理解できた。