「やっほー、彩葉」
「光里!それに輝まで」
「すげー。お前本当にお嬢様だったんだな」
そこにやって来たのはいつも学校で一緒な関本双子。
ここ最近私が毎週のように「土日が暇だ」と嘆いていたから来てくれたらしい。
「そっか、輝来るの初めてだっけ?」
「あぁ。彩葉が思いの外お嬢様で拍子抜けしてる」
「同じようなこと光里に言われたことあるなぁ」
あまり、というか、全然高校の友達を招き入れたことのない私。
おまけに一般高校に通ってるからなのか、光里にも輝にも驚かれてばかりだ。
「よろしければどうぞ」
「うわ、美味そー!」
「こらバカ輝!行儀よくして!」
賢木が持って来てくれた紅茶とクッキーがテーブルに並ぶ。
いつもの学校のような賑やかさが味わえて、暇だったことが嘘のようにケラケラと笑っていた。