「その代わりと言っては何ですが、明日は久しぶりに学校の後の習い事は全てお休みにさせていただきましたよ」
「え、本当っ!?」
けど、賢木からのまさかの嬉しいお知らせに、私の憂鬱は一瞬で吹き飛んだ。
「その顔。いつ見てもキラキラしてますね」
可笑しそうに賢木が笑うのはいつものこと。
たまに賢木はこうやって習い事ゼロの日をスケジュールで調整してくれるのだ。
「ありがとう賢木!私、今日の習い事頑張る!」
「はい。応援しております」
そのお知らせだけで全て頑張れる気がしてしまうから、私は心底単純なお嬢様だと思う。



