「久しぶりね。とっても綺麗よ、彩葉ちゃん」

「えへへ。それを言ったら麗美さんの方が綺麗ですよ」

「もう、口が上手いな〜」


ふふ、と上品に笑う麗美さんはやっぱりすごく綺麗で。


こんな人がもう少しで私の義理のお姉さんになるだなんて、想像しただけで嬉しくなってしまう。




「あら、椎名くんもいるのね」


後から来た李樹の存在に、麗美さんはすぐに気付いた。


李樹の話は私からも兄様からも聞いていたらしいけど、会うのは今回が初めてのはず。




「お初にお目にかかります、五十嵐麗美様」

「ふふっ、そんなにかしこまらないで。ちゃんと会うのは初めましてね」


よろしく、と麗美さんは微笑んだ。




「司様、少しお話が」

「ん?今じゃないとダメか?」

「いえ、そういうわけでは」



それから李樹は、珍しく兄様に話しかけていた。


その真剣な表情に、内容が気になってしまう。