もう一度その子にやらせてみようとすると、何度試してみてもできなかった。

「昼間みたいにやってみて」

「?なにそれ?」

と言う感じで、昼のことをおぼえてすらいなかった。

何と言うか、そのお手玉さばきは、思い返すとあの女の子に似ていた気がしてたまらない。

今もたまに夢に見るし、あの最後の言葉もあるし、ひょっとしてあの子は、本当に俺にくっついてるのかなと思ったりする。

ちなみに女の子の名前は、なぜか俺も思い出せなくなってしまっている。

不気味とかそういうのはなく、ただ懐かしい感じがするのみである。