好きの海に溺れそう

「じゃあお昼食べよ?」



食べる…。



屋台に出てるちょっとしたものを色々買って、二人で食べた。



「杏光、それちょうだい?」

「ん? あ、はい」



あたしが食べてたかき氷を海琉の口に突っ込んだ。



「冷たっ」

「かき氷なんだから冷たくて当たり前じゃん」

「いやそういうことじゃなくて…」

「海琉のもちょうだい?」



海琉が出してくれたスプーンをそのまま口でぱくっと食べた。



口の中にレモンが広がる。



「海琉」

「ん?」



こっちを向いてる海琉に座ってる椅子から少し身を乗り出して一瞬だけキスをした。



かき氷の甘いキス。



冷えてる口の中が唇からゆっくりと一瞬温まる。



あたしは多分いま、すっごい笑顔。



「海琉、顔赤いよー」



海琉の顔をぎゅーっとつかむ。



「人…いっぱいいんじゃん」

「多分誰も見てないよ」



でもこれじゃバカップルだね…。



多分無理だけど自重します…。



そのあともう一度行った水族館でアシカショー。



なぜかお姉さんに赤青黄のカラフルなボールを渡された。



「好きな所に投げてください」



えっ…。



何それ、どこに投げるべき!?



「か、海琉…」

「んー。あのアシカあたりに投げればいいんじゃない?」

「わかった」



とりあえず投げた。



力なく投げられたボールは、アシカが見事にキャッチした。



「おぉー」という声と拍手。



ちゃんと投げられたっぽい?