好きの海に溺れそう

「ラブラブ~」

「うるさい」



海琉が変に意識するでしょ!



と、思ったら海琉はニコニコしてた。



なんか嬉しい。



「そういえば今何時?」

「22時。玖麗そろそろ帰ったほうがよくね?」

「んー…。そうだね…。まだ帰りたくない~…」



そんなこといいながら、渋々帰る準備をする玖麗。



あたしもそろそろ帰らなきゃ…。



玖麗が帰る準備を終わらせたので、あたしも立ち上がった。



と思ったら。



「…へ?」



海琉があたしの腕を軽く掴んでる。



「帰るの?」



あたしを見上げる海琉の目はまるでうさぎ…。



その目反則…。



帰れないじゃん…。



「帰んなきゃ…」

「じゃあ俺も行く…」



ドキドキしすぎて死にそう!



も、もっと言わせたいかも…。



「すぐそこだから一人で帰れるよ?」

「だめ。一緒に行く…」



海琉って甘えるんだ…。



恥ずかしがって甘えない人かと思ってた。



「あたし海琉のこと何でも知ってると思ってたのにな。新たな発見」

「なにが?」

「海琉って甘えたりするんだね」

「杏光だけだよ」



どうにかなりそう…。



「誰とも付き合ったことないくせに…」

「うん。これからも、杏光にしか甘えない予定」



海琉はあたしをどうしたいんだろう…。



ドキドキしすぎて心臓がはちきれそう。



柄にもなく、あたし今顔赤いかも…。



あれ、そういえば…。