好きの海に溺れそう

「ねえ海琉!」

「なに!?」

「あたし達、付き合ってるって思っていいの?」



そう言うと、海琉は優しい顔をした。



「俺は、付き合いたいって思ってるよ。杏光は?」



あたし?



あたしは…。



「海琉が欲しいって、あたしずっと思ってたよ?」

「欲しいって…」

「海琉が欲しい」



そう言うと、海琉はちょっと照れた。



「俺の全部を杏光にあげる。だから、杏光の全部を俺にちょうだい?」

「喜んで!」



そんな海琉がかっこよく見えたり。



海琉には似合わないよ。



だけど好き。



そんなところも含めて全部。



こうしてあたし達は晴れて付き合うことになった。



二人で部屋を出たら雛子さんがいた。



いつものようにニコニコしてる。



「雛子さん、あたし達付き合うことになったから!」



そう言ったら雛子さんはすごく喜んだ。



そうだよね、ずっと言ってたもんね…。



「ごはん食べてって!」

「やった!」



なんか最近海琉の家でごはん食べることが多い気がする…。



まあいいか。



お母さんに、海琉の家で食べると連絡したら、しばらくしてなぜか悠麗と玖麗も来た。