好きの海に溺れそう

~杏光~

夏休みはまだまだ終わらない。



海琉に会えるんだか会えないんだかよくわからない夏休みなんて早く終わってしまえ。



そう思ってても、時間が早く進むわけもなく。



1日1日は確実にやってくる。



朝起きてリビングに行くと、悠麗と…海琉?



「あんた達こんな朝早くから何やってんの?」

「見て分かんねえ?海琉に宿題教えてやってんの」



そういえば宿題なんてものがあったのか。



あたしも、出された記憶はある。でもやった記憶はない。



海琉の方を見ると、ふと目が合った。



「海…」



声をかけようとした瞬間、目をそらされた。



何?今さら告白の意味に気づきだした?



「二人とも朝ご飯は?」

「食べてない」



悠麗だけが答える。海琉は無言だ。



海琉なんなの!?



「海琉、あんた何のつ…」



文句を言おうと、口を開いた。



「ゆ、悠麗、ここ教えて?」



あからさまにそれを遮る海琉。



なんなの…?



「はあ?ここさっきも教えただろ」

「忘れちゃった」



すっごく海琉にムカついて、そのまま家を出てしまった。



向かう先は、出てすぐの海琉の家。



「雛子さーん…」

「あれ?杏光ちゃんどうしたの?海琉そっちだよね」

「あんなのいいよ…。朝ご飯食べさせて?」

「いいけど…」

「やった!」



いつも海琉が座ってる席に座る。