好きの海に溺れそう

慌てた声の杏光。



なんだろう。



しばらく杏光の部屋の前で待ってたら、悠麗が来た。



「何やってんの?」

「ん?杏光が待ってって言うから待ってるの」

「ふーん」



なんて話してたら、ドアが開いた。



顔だけ出してにやっとした杏光。



髪の毛がアップになってる。



もしかして…。



ドアを完全に開けると、浴衣の杏光と玖麗がいた。



紺と水色の大人っぽい浴衣の杏光と、白と黄色で上品な感じの玖麗。



去年の初デートの時も杏光は浴衣を着てきてくれて本当に可愛かったけど、今年も着てくれるとは…。



去年とは違う柄の浴衣。



やばい、杏光めちゃくちゃかわいい…。



「顔赤いよ?」



にやにやしながら俺の顔に触れた杏光。



ぎゅーってしたい…。



けど、今は悠麗と玖麗が…。



って…。



悠麗が玖麗にぎゅっとした。



突然のことで真っ赤になる玖麗。



それをにやにやと見守る俺と杏光…。



身体をぱっと離した悠麗は、ちょっと照れた感じでこっちをじとっと見た。