好きの海に溺れそう

「それで? その他に、悠麗から何かそれっぽいこと言われたりとかなんかあった?」

「ううん。それだけ。手はね、さりげなく悠麗が繋いでくれたけど、本当にそれだけだったの」



そうなんだ…。



うーん、なんか中途半端…。



「あたしのことどう思うかみたいな、そんなようなこと聞いても上手くはぐらかされたし…」

「そっか…。玖麗、頑張ったんだね」



玖麗は今までとは比べものにならないくらい、勇気を出してる…。



しっかり悠麗に向き合おうとして、関係を深めようとして…。



それに対して、悠麗はちょっと中途半端すぎない?



手繋いだり自分からする割に、玖麗に対して煮え切らなく見える。



「悠麗は、近いけど遠いな…。本当に本当に近い存在だけど、その心になにがあるのかわからない…」



玖麗も複雑なんだろうな…。



「押してだめなら引いてみろで、1回ちょっと距離開けるのも一つの手かもね」

「距離…開ける、かあ。できるかなあ…」

「無理にとは言わないけど。悠麗に、自分の心に向き合ってもらうように仕向けるのもいいかも」



それから色んなことを玖麗と話して、その店をあとにした。