「じゃあ今年のイベント何にするか決めまーす」



実行委員長に決まった人が前に出て司会をはじめた。



「ちなみに毎年カップル系のイベントが人気みたいですね~」



カップル系のイベント…。



そういえば、去年は告白ショーみたいなのをやってた気がする。



それでクラスの子も彼氏が出来たりなんてこともあったような。



なんて思い出してたら、神城さんが急に「はい!」と手を上げた。



「カップル対抗のクイズ大会なんてどうですか!」

「カップル対抗の?」

「カップルにお互いをどれだけ理解してるかのクイズやゲームを出して、その得点が一番高かったカップルに賞品を出すんです!」



ちょっと面白そうかも…。



俺たちは運営があるから出ることはないけど、もし出たらお互いのことで知らないことなんてないから多分優勝だろうな。



結局、他に良い案もなく、ステージイベントはそれになった。



これで、今日の委員会の活動は終わり。次は一週間後に係ごとに集まるみたいだ。



「帰ろっか」



杏光に言って荷物を片付けて立ち上がった。



教室からこうして一緒に杏光と帰れるなんてすごく不思議な気持ち。



幸せだな。



と思ったら杏光も同じことを考えてたらしい。



「一緒にこうやって帰れるの、なんか嬉しいね」



へへ…。



さすがに教室で手をつなぐのはどうかと思ったのでお互い普通にしてた。



すると感じる視線…。



「やっぱ2人の雰囲気めちゃめちゃいいですね…」



キラキラした目であたしたちを見る神城さん。



恥ずかしいって!



「じゃあまた一週間後!」

「じゃ、じゃあねー…」



これは疲れそうだな …。



バイトがないので2人で杏光の家に帰ると、玖麗と悠麗が仲良くゲームしてた。



やっとこの2人にも日常が戻ってきた感じがする。



本当は2人が付き合えば嬉しいけど、こればっかりは人の感情だからね…。



2人で出かけるのは、この前のバレンタイン以来何回かしてるみたいだ。