頬を海琉の背中にべたっとくっつける。



顔を拭いた海琉は、そのままうしろにくるっと回って、あたしの顔を両手で包んだ。



あたしは愛おしくなって、海琉を引き寄せてそのままチューした。



唇を離して海琉の目を見ると、海琉はちょっと照れたように笑ってた。



その日は、部屋に置いてある映画を見たり、ルームサービスを取ったり、2人で部屋をゴロゴロして過ごした。



こんな部屋デートも好き。



ベッドの上で2人で寝転がって向かい合わせでおしゃべりしたり。



そのうちいつの間にかベッドで眠ってしまった。



「…い! おーい!」



身体を揺らされて目が覚めると、悠麗と玖麗が立っている。



さっきまで部屋の中に斜めに差してた陽は完全に見えなくなってる。



あたしは海琉の腕の中にいて。



頭痛はもう完全に治ってすっきりしてる。



「もう夜か…。寝ちゃってた…」

「服着ててよかったな」



悠麗が言った。



「いやなんもしてないから」

「だろうな」



なんなの~!



腹立つ!



隣で寝てた海琉も起き上がった。



「んん~…おはよ…」

「海琉、飯食ったらナイターでボード行くけど行く?」



悠麗が海琉に言った。



「え…うん…行こうかな…」



寝起きの海琉はちょっとぼーっとしてる。



でもしばらくして布団から出てきた。



「俺シャワー浴びる…」

「わかった。じゃああたし部屋戻ってるね?」

「ん…」



玖麗と一緒に部屋に戻った。



「今日は夜ご飯各自で食べてだって。お母さんたち疲れてるから」

「んーおっけー。温泉行かない?」

「行く!」



というわけであたしと玖麗は近くの温泉へ。