好きの海に溺れそう

「あたしも海琉の浴衣にはそそられます」

「うるさい」



愛おしさで胸がつぶれそうでたまらない。



しばらく二人の間に沈黙が流れた。



「…キスして」



あたしが言った。



海琉はゆっくり顔を近づける。あたしは目を閉じた。



一瞬ふれあった唇。



目を開けると目の前に海琉の顔。



そんなんじゃ足りない…。



「もっと…」



あたし達は何度もキスを重ねた。



甘く、深く、求めるように。



海琉の手があたしの肩に重なって、ゆっくりと、そっと、あたしを押し倒した。



ドキドキとうれしさと色んな感情が合わさって、心臓がおかしな音で響いてる。



でも…。



「この角度の海琉ははじめて…」



少し恥ずかしい。



あたしは顔を横に背けた。



あたしが恥ずかしいなんて…。



海琉が覆い被さるようにあたしの肩に顔をうずめた。



心臓の物凄い音と顔の熱さが海琉から伝わってくる。



「好きすぎて無理…」



海琉が言った。



海琉に対して愛の感情しかないよ…。



「顔…あげて?」



顔をあげた海琉にキスした。



そこからはもう、幸せでいっぱいで。



はじめて見せたあたしの顔、はじめて見た海琉の顔。



甘い吐息と触れ合う肌。



終わったあと、裸で海琉に抱きしめられて眠った。



こんなに幸せなことはあとにも先にも今以上はないし、この世界であたしが間違いなく一番幸せだと、本気でそう思った。



朝起きたら隣に海琉の寝顔。



あまりに幸せで、もう一度寝ようと思ったら、枕元に何か置いてある。



これって…。



「海琉!」