あたりを見回すと、空いているのは、女子のところか、橋本の前しかなかった。

女子のところには、俺の好きな女の子のアキちゃんがいるんだけど、さすがに好きだからっていけるわけがないよ。

それで、俺は橋本の前に座った。

よりによって、橋本の前とは、先生が絵本のこと注意したら、俺のほうまでとばっちりがきそうだ。

橋本「お。本選んできたのか。時田。」

時田「ああ。しょうがなくだけどね。」

橋本「ずいぶんと古い本選んだんだな。もっと他にあっただろうに。」

お前に言われたくねーよっ!

なんで、そこだけまともなのー!

俺は、橋本にびっくりしながら、本を開いた。