病院で意識を失ってから
どれ位の時間が経ったのか、
今自分がどこにいるのか分からない。



目を覚まし、フワフワする意識の中で
辺りを見回す。


すると、コンクリートで覆われた壁が目に入った。


その壁がより一層冷たい雰囲気を
醸し出している。



ふと何かがおかしいと違和感を感じ
思考を巡らす。


その違和感に気づいた時、
柄にも言えぬ恐怖に完全に目を覚ました。




この部屋には1つも窓がなかったのだ。


それだけでなく、自分が寝ていたベッド以外の家具は置かれていなかった。


次に意識を自分の身に向けると、
更なる恐怖が愛夏を襲った。



そこには自分の手首が手錠によって
ベッドに繋がれていた。


それに加え、片足にも足枷が付けられていてその先を辿って見るとベッドの脚に繋がっていた。




愛夏の身体は逃げられないように
拘束されていたのだった。