愛しい女を守り抜くには? そんなの、方法を俺は知らない。 だって、自分勝手に生きてきたから。 草志の時も、今も。 そんな俺が今、できるのは、彼女に生命を与えるということだけ。 生かすために、少しでも長く。 少しでも、少しでも……。 何分くらい、経ったんだろうか。 ゆっくりと唇を離せば、潤んだ瞳で俺を見上げ、ぐったりと彼女は俺に寄りかかってくる。