◇
◆
◇
『許せない』
その言葉から始まった、最後の決意。
それは、私をすぐに動かした。
「……と、言うことなんだけど」
相馬に迎えに来てもらった私は、事の顛末を話す。
すると、驚いた相馬。
「マジかよ……そこまでするか?」
そう、その通りだ。
何故、そこまでせねばならぬのか?
大兄ちゃんをも巻き込んで……あの人は、何がしたいのか。
彼なりの復讐なのか。
死し、すでにいない女への。
「藤島、美喜子……この人が原因なのよね?」
「ああ。今はないが、かつての黒田グループの一人娘だ。昔からわがままで、高飛車な美人だったらしい」
「……ほう」
「何でも、金で解決しようとする。そんな奴だな。実家の権力をちらつかせまくっていたらしいし……」
「お、おう……」
「欲しいものは、絶対に手に入れた」
「……」
色々と、言いたい。
「……ククッ、理解できないって顔だな」
私の表情を見て、察したらしい相馬は笑う。
「でも、それが当たり前なんだ。いつだって……弱者は黙るしかない。強者は、弱者を喰らい尽くす。でも、お前は違うだろ?自分自身が強者でも、弱者に手を差しのべる」
「……そうか?」
考えてみるが、そんなことをしただろうか?
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『許せない』
その言葉から始まった、最後の決意。
それは、私をすぐに動かした。
「……と、言うことなんだけど」
相馬に迎えに来てもらった私は、事の顛末を話す。
すると、驚いた相馬。
「マジかよ……そこまでするか?」
そう、その通りだ。
何故、そこまでせねばならぬのか?
大兄ちゃんをも巻き込んで……あの人は、何がしたいのか。
彼なりの復讐なのか。
死し、すでにいない女への。
「藤島、美喜子……この人が原因なのよね?」
「ああ。今はないが、かつての黒田グループの一人娘だ。昔からわがままで、高飛車な美人だったらしい」
「……ほう」
「何でも、金で解決しようとする。そんな奴だな。実家の権力をちらつかせまくっていたらしいし……」
「お、おう……」
「欲しいものは、絶対に手に入れた」
「……」
色々と、言いたい。
「……ククッ、理解できないって顔だな」
私の表情を見て、察したらしい相馬は笑う。
「でも、それが当たり前なんだ。いつだって……弱者は黙るしかない。強者は、弱者を喰らい尽くす。でも、お前は違うだろ?自分自身が強者でも、弱者に手を差しのべる」
「……そうか?」
考えてみるが、そんなことをしただろうか?


