【完】☆真実の“愛”―君だけを―2



「相馬が、心から笑っていなかったことは知っています。薄っぺらで、冷たくて……『孤独』そんな言葉が、第一印象で思いついたほどですから」


いつからだろう。

相馬の暖かな笑顔に気づき、惹かれ始めたのは。


短い時間の間にいろんなことがありすぎて、もう、思い出せない。


嬉しいことも、辛いことも、もう、いいや、と思うくらいに味わった。


「沙耶のおかげや」


目をつぶると、思いだす。


わずか、二年間の物語。


「そんな……私は何もしていませんよ。ただ、相馬を愛して……たまたま、愛されただけです」


愛している。


だからこそ、知らなければならない。