【完】☆真実の“愛”―君だけを―2



柏原奈櫻。


そう書かれた、病室を開ける。


「生きてくれ……沙耶……」


すると、相馬の苦痛の滲む声が聞こえた。


(寝てねぇな。こりゃ……)


寝れるはずがない。


その気持ちは、とてもわかる。


俺だって、桜が大変なときは眠れなかったのだから。


「なぁ……」


背後から、声をかけると。


相馬の身体が目で見て分かるように、跳ね上がった。


(こいつ、俺の気配に気づかなかった……?)


いつもなら、気づくくせに。


扉の前にいても、わかるくせに。


なのに、なんで、ここまで……


振り返った相馬の顔は、疲労がにじみまくっていた。


沙耶が死んだら、すぐに後を追いそうなほどに。