「……君も、大切な息子になるしな。甘えてくれ」 「……じゃあ、よろしくお願い致します」 「ああ」 そうと決めたら、ダッシュである。 甘えてもいいと言われたが、沙耶の側を離れているのは、俺が不安だから。 「甲斐、速攻で帰って、戻ってくるぞ」 「はっ」 側仕えである、妻を見舞っていた甲斐を連れて、俺は、大急ぎで家に帰った。