「…………お帰り」 顔を合わせること無いまま、呟けば。 「ごめん、ごめんな……兄さん……」 心優しい、かつての弟の声が聞こえて。 「こんな、つもりじゃなかったんだ……俺にもっと、力があれば……」 弟は、追い詰めた顔をしていた。 そして。 「お兄ちゃん、春兄に手を出さないでね」 妹は、俺のことを睨んでいた。